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「えっ……黒崎って…」
「ん?」
依頼主が目を真ん丸くさせびっくりしているにも関わらず、梓はなんの事やらという表情。
「ごめんね、梓、自分の事には疎いから。自分の家とかあんまり関心無いんだ」
「え、関心無い、え?いいんですか!?それ!」
「いや、駄目だね」
「おい、人の悪口言ってんじゃねーよ。お兄さん怒るよ?怒ったお兄さん怖いよ?いいの?怒るよ?」
「じゃあ依頼内容を聞こうかな。まず何年何組、名前を聞いていい?」
「てめ、朝陽。無視すんな」
「ええと、僕、2年B組坂本愛之助」
見た目と違って名前は渋いな。愛之助って…武士みたいだな。俺も改名するか!アズノ助!!みたいな?
「梓、変な事考えてる姿も可愛いけど仕事してね。」
隣からのブリザード視線に俺はキリッと目線を依頼主に合わせる。
「じゃ、じゃあ依頼内容を聞こう。」
「あ……うん。えっと、実は……僕好きな人が居て…」
さて、皆さんもうお分かりでしょうが、ここは男子校。そしてホモやバイの巣窟。という事は、この子の好きな人というのは……男だよな?!?!
「なんとなしてうまくいきたいんだけど、……よく分からなくて…」
と、シュン……と項垂れるか坂本を俺は一枚、また一枚写真に収めるのだった。
「……えっと……好きな人というのは…?」
「A組の人なんだけど……なんとか付き合うっていう方向にむけて欲しいというか…」
あー、はいはい。そういう感じね。私ピュアですのよアピールですか、よくわかんないですね!
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