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「でも、実際にラバーを着たことはないから、憧れって感じだけど。えへへ」
「あんにゃちゃん、変わった趣味してるね」
「誰にも言ったことないから内緒にしててね」
こうしてネット上、全世界で公開しているがそれは気にしない。
「じゃあ縛られたりとかそういうのには興味ないの?」
「うーん。なんだか痛そうだから一歩踏み出せない感じかなー」
「そうなんだ!まだ知らないんだね!!
じゃあ……」
ノリがよくなりだしたお客さんは自分のカバンの中をゴソゴソと探り始める。
一体、何をしてるのだろう?
そう思いながら見ていると、お客さんはビジネスバッグから1冊の本を取り出した。
「これ見て!僕のオススメの本なんだ!」
そう言いながらワタクシの目の前に突き出される本。
それは“花と蛇 写真集”
知っている人は知っている、有名な(?)団鬼六先生のSM小説。
それを映画化したものの写真集である。
ちなみに主演は杉本彩さん。
「これ、すごくいいんだよ。ほら!」
意気揚々とページをめくる40代おっさん。
ページをめくるたびにあらわになる、縛り上げられた杉本彩ねぇさま。
あいた口がふさがらない20歳のワタクシ。
この時、どんなリアクションを取るのが正解だったのか?
いまだにわからない。
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