嗚呼、麗しの水商売

お師匠様

店内に入ると、お客さんが座るソファーがある。
そしてテーブルがあって、向かいに椅子(店の女の子が座る用)がある。

ワタクシ達はソファに、可愛くて小柄な女の子が接客側の席に座り、楽しいトークで接客をしてくれる。

ここまで、キャバクラとは特に変わらず。

違うところと言えば、全ての客席から見える場所にショーステージがあり、その天井には大きくて丈夫そうなフックがある点だ。

ニコニコと、可愛い女の子が接客してくれている。
トークだってちゃんとしている。

しかし、ワタクシはステージの上のフックが気になって仕方がない。

ここはSMショーパブ。
そのステージの上にあるフック。
もしかして、これって……。

まったくもって、女の子のトークが頭に入ってこない。

「あ、そろそろショーの時間だよ。
私、出てくるからちょっと待っててねー」

フックの使い方を気にしていると、ニコニコとした笑顔で接客してくれた女の子は席を立っていった。

そしてしばらくすると店内の照明が少し暗くなり、ステージにパッとライトが当たる。

いよいよ、ショーが始まる。