第1章

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外に出るとまだまだ日は高く、青空が覗いていた 「暑いなぁ」 そう愚痴を漏らしながら鞄にしまった帽子を被る 季節は夏真っ盛り ジリジリと焼けるような暑さで視界には蜃気楼が揺れる 白を基調としたワンピースに身を包んだ少女だが、暑さで汗が滲む 都会から少し離れた街で、舗装された道路の傍には緑の草が生い茂り、夏の到来を祝っているかのようだったこの街では、車は殆ど走っておらず、都会と比べれば断然涼しいのだが実際に行くとやはり暑いなと感じる 「さぁて、これからどうしようかな?」 呟きながら鞄に突っ込んだ携帯を取り出し時間を確認する そこには1時23分と記されており、まだまだ時間があると示していた
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