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「麻莉ちゃん、俺だけど」っと舜平の声が聞こえた。
「はい。どうしたんですか?」
「今すぐ、タクシー乗り場に来れる?」
「え?」
「じゃあ、待ってるね」っと麻莉の返答も聞かずに、電話が切れた。
麻莉は3人のもとに戻ると、
「用事ができちゃったんで、すみません。私もここで失礼します」と言い、そそくさとその場から離れた。
小野は特に気にせず、「そっか、じゃあまた明日ね」と言って、麻莉を見送った。
そして、「じゃあ、行くか?」と残った2人を誘い、麻莉とは違う方向に歩き出す。
近藤は立ち止まったまま、去っていた麻莉を目で追っていた。
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