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休み明け、クラスでは、
一人ずつ、担任の講師から、呼ばれ、
しっかりと封をされた封筒を手渡される。
封筒の中の一枚は、適性試験の結果、
筆記試験に関しては順位まで記されている。
俺の順位は――
俺は、目を疑った。
百人中百位。最下位だった。
もう一枚、そこに、新しいクラスが指示される――
はずであった。
書かれていたのは、落第の文字だった。
訳が分からず、何度も何度も読み返す。
頭が真っ白になった。
解散後、納得いかず、担任の教師を訪ねた。
「ほとんどないことだが、
残念ながら、全てにおいて、
適性なしとなった。
他の道を考えるべきだ。
民間企業も数多くある。起業するのもいい。
それに、今回は、君一人ではない。
もう一人いるんだ」
教師の言葉は、
どこか遠くの方から聞こえているようだった。
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