アレクシスの挫折

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なんで、俺が…… 入学の日、 晴々と、門を潜ったことが思い出される。 門を抜けると、 眩しさに目を細める。 晴れ渡る空。 美しく花を咲かせる並木。 あの日に戻りたい。 すでに、並木には、花はなく、 新緑になっているが、 あいにくの曇天に色は映えない。 横を見ると、同じように、荷物を抱えた女がいた。 女と目が合う。 俺を馬鹿にしてるのか。 だが、ふと思う。 そう言えば、俺と同じ全て適性なしがもう一人いたと。 門の影になっていたが、 よくよく見ると、女の目は、泣きはらしたのか、 真っ赤になっていた。 女は、迎えの車を待たず、 走って、門を出て行ってしまった。 俺は、車を待って、それに乗った。 首都アルヴの中央駅まで、車で行く。
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