LOVE × REACTION

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本当は今すぐ事務所かトイレに駆け込んで、鏡で自分の顔を見たいよ。 じゃないと落ち着かない。 今のアタシがきちんと笑ってるのか、泣きそうな顔をしてるのか、それとも、不機嫌な顔をしているのか。 お客様に不愉快な思いをさせていないか、気になって仕方ないの。 でも、夕方のお客様ラッシュっていうのは波が落ち着くまでにすごく時間がかかる。 全然お客様が来ないよりはいいんだけど、今はそれが恨めしいよ。 心は動揺しているのに、なぜかレジを打っているアタシはどこか冷静で。 機械的に、レジを打ち、金額を伝え、お弁当を温めて、レジ内商品を取り扱い、袋詰めをして、お金をもらって、おつりを渡す。 その一連の作業を、きちんとこなしていた。 相変わらずのマニュアル接客ではあったけど。 だけど、アタシは後から思うんだ。 この後が暇だった方が、実は大変だったんじゃないかって。 忙しさと自分の動揺とでいっぱいになっていて、近くにいる美帆のことを忘れていた。 まさか、レンジで商品を温める間に、チラッとアタシと彼のやり取りを見ているなんて、思わなかったから。
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