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夜になり、やはり妻と子が既に寝てしまっている家で、グルを覗く。
『数上げ』というトピックが一番上に来ていた。
一から順番に数を書き込んでいって、かぶったらその人が罰ゲーム。単純だが、盛り上がっていると油断できないゲームだ。
俺は悪戯心を起こし、こっそりと数字を差し込んだ。
ヒラがかぶって、罰ゲーム。
「ダイー! 覚えてなさいよ! 1!」
なんだか怒りの声が書き込まれて、俺はぷっ、と噴き出した。
……楽しい。
なんて思いながらやっていたら、今度は俺が罰ゲーム。
「ぎゃー!」
とりあえず叫びを書き込み、罰ゲームは何かを見る。
『罰ゲーム場所』という板に答えはあった。
その罰ゲームとは――二十四時間顔写メ貼り。というものだった。
……マジでか。
俺は心の中で情けない声を洩らすが、ヒラが早々に貼っていたので、冗談ではないことを理解した。
というか、ヒラが可愛かった。セミロングの茶色の髪に、少し丸目の顔と、パッチリした瞳。どこからどう見ても可愛かった。
しかも――微妙に谷間が。
『罰ゲーム感想』という板が上がり始め、皆が口々にヒラを褒めている。
俺はなんだか逃げたくなった。
しかし、そうもいかないだろう。
俺は覚悟を決めて、写メを貼り付ける。
すると感想では――
「イケメン!」
「ちょ……ダイが普通にカッコいい」
「イケメン入りまーす」
「ゴチになります」
なんてコメントが書き込まれた。
もちろん、社交辞令にきまっているだろうけれど、現実でそんな事を言われた事がない俺は、ちょっと嬉しくなるのを、抑えられなかった。
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