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時刻は深夜二時を回っていた。
いつもなら、絶対に寝ている時間。いや、寝ていなくてはいけない時間。
けれど、今日はまだ寝るわけにはいかない。
メグから貰った答えを、書きこまなくてはならない。
それが、ヒラとの約束。
強い好意を寄せてくれて――けれども、俺たちの背中を押してくれた、女の子との約束。
それだけは、きちんと果たさなくてはならない。
日付が変わって終わった、疑似カップルイベント。
それでも、まだ俺たちの部屋だけは残っている。
それは、ヒラからのメッセージだと思う。
すなわち、きちんと答えを出せ、と。
ちゃんと振ってくれ、というメッセージ。
だから、俺は書きこむ。
きちんと、俺たちの答えを。
最高の管理人と、優しいメンバーたちに報告する。
「話してきました。俺とメグは、カップルになりました」
「なりましたー」
俺が書きこむのを待っていたのだろう、すぐ後に、メグが書きこんだ。
そして、その後には――
「おめでとう、メグ、ダイ」
「おめでとう! お幸せに!」
「いっぱいラブラブしてね!」
「おめでとう!」
たくさんのお祝いメッセージが、書き込まれた。
普段は人が少ないはずの深夜にも関わらず、たくさんのメッセージが。
視界がぼやけそうになるのを、手で擦って遮る。
ほとんど無意識に、携帯の画面を更新する。
そこには、当然のようにヒラからのメッセージが届いていた。
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