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(どう考えても、これは……美里ちゃんの、だよな)
年相応のあどけない顔に、明らかに不相応に大きく膨らんだ膨らみ。
当然、それを包む為のアイテムのサイズも比例することになる。
(やっぱり……デカいな)
ついつい美里の下着をまじまじと観察してしまう隆侍。
交流の多い幼馴染みである以上、服の上からの彼女の大きさは何度も眺めているが、
下着のみとはいえ、間近で見ることができたのは今回が初めてである。
オマケに下着から仄かに甘い匂いがしているような気がしてしまう。
その迫力と甘美さに、収まりかけていた朝の生理現象が再び息づこうとしてしまう。
(……ってダメだダメだ。美里ちゃんは怪我している俺を心配して手伝ってくれてるんだから)
隆侍はそこでようやく本能を理性が上回り、行動を止めることができた。
顔を横に何度か振り、邪念を追い払う。
(さっさと全部洗濯機に入れよう)
そしてそう考えた時──
ガラガラッと、洗面所の扉が開いた。
「ふわあ……あっ、おはようございます……隆侍さ──」
それは早起きにより欠伸をしながら顔を洗いにやって来た美里だった。
先客の隆侍に挨拶をしようとしたのだが、隆侍の手に持つものが目に入り、言葉が止まってしまった。
しかしすぐには起き抜けの頭で理解するには時間が掛かったようで、五秒程の沈黙の後、
「りゅっ、りゅりゅりゅ、隆侍さん!! せっ、洗濯は私がやりますから! 大丈夫ですから!!」
今までに見たことがない速度で顔をトマトカラーにし、美里は瞬間的に隆侍の手の自分の下着を奪い取る。
そして「お部屋で休んでくださって結構ですから!」と強引に洗面所から隆侍を追い出した。
場面が場面であったので、完全に侮蔑の視線を向けられると思っていた隆侍は、それが杞憂だと分かり大きく安堵の息を吐いたのだった。
(人生が終わるかと思った……)
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