1st duel─再会と思い出のカード

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ルナ・クリアオストリス 水文明/3マナ/サイバー・ムーン/1000 ブロッカー スリリング・スリー:サイバー・ムーン(このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。表向きにしたサイバー・ムーン1体につき次のT3能力を1回行ってもよい。その後、表向きにしたカードをすべて、好きな順序で山札の一番下に戻す) T3─相手のシールドか手札から1枚を選び表向きにする。(そのカードがそのゾーンにある間、表向きのままプレイする) そう言うと、また自動的にレッドゾーンのシールドから三枚が公開された。 全てシールドトリガーではない。 これで残り二枚を割りさえすれば、安全に勝てることが確定した。 大丈夫、形勢は確実にこっちに傾き始めている。 隆侍は自分にそう言い聞かせる。 だがそれは状況に余裕が生まれたことに安堵感を憶えさせ、忘れていた激痛が一気思い出させてしまう。 「ぐあっ! ぐっ……ターン、エンド」 左腕を抑え、額から脂汗を滲ませながら、何とかターン終了の宣言を言い終える。 だがレッドゾーンはこっちにはお構いなしで、プレイングを始めてくる。 『ドロー、マナチャージスキップ。3マナ使用、《音速ニトロフラグ》召喚。相手プレイヤーのシールド枚数が2枚以下の為、能力発動。自軍の火文明クリーチャー全てに「スピードアタッカー」を付加』 音速 ニトロフラグ 火文明/3マナ/ヒューマノイド爆/侵略者/3000+ パワーアタッカー+2000(攻撃中、このクリーチャーのパワーを+2000する) 相手のシールドが2つ以下なら、自分の火のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。 レッドゾーンが呼び出したのはビートダウンを行っていれば有利になれる効果を持ったカード。 発動さえすれば簡単にアタッカーを増やせるのが魅力だ。 しかし今は、他に手札がないので攻め手はたった一体しか増えていない。 『《レッドゾーン》と《ニトロフラグ》でプレイヤーにダイレクトアタック』 音声アナウンスが攻撃を宣言すると、クリーチャーとして出現している《レッドゾーン》と《ニトロフラグ》が隆侍に向かってくる。 当然、これを防がなければデュエルは彼の敗北となる。 「《スカイタワー》と《タイニーハーバー》で……ブロックッ!!」 隆侍は激痛に顔を歪めながら、防御指令を大声で指示する。 それに従い、バトルゾーンにいた《スカイタワー》と《タイニーハーバー》が両者の間に入り、移動を妨害する。 蹴飛ばされるように簡単に破壊されはしたが、レッドゾーンは突進を止めて元の位置へと引き返してくれた。 『ターン終了』 何とか耐えきり、ターンが終わった。
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