1st duel─再会と思い出のカード

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「俺のターン、つぅ……!」 興奮しすぎて勢いよくカードを引いたことで、隆侍をまた激痛が襲う。 ドローしたカードを裏向きで板上に置いてから、痛みを逸らす為に自らの頬を叩く。 「……《月星封魔ヘルナーク》を召喚。《サテライト》とシンパシー能力により、4マナで召喚だ」 一頭身の悪魔のようなクリーチャーが出現する。 このカードはグランド・デビル以外の召喚ターン中の攻撃を封じ、サイバー・ムーンのブレイク数を増やす能力を持っている。 スピードアタッカーや進化クリーチャーで攻めるレッドゾーンには痛手だ。 といっても、デュエルはもう終わりそうだが。 《月星封魔ヘルナーク》 水文明/9マナ/サイバー・ムーン/グランド・デビル/8000 シンパシー:サイバー・ムーン、グランド・デビル(このクリーチャーの召喚する時支払うコストは、バトルゾーンにある自分のサイバー・ムーンまたはグランド・デビル1体につき1少なくなる。ただし、コストは1より少なくならない) バトルゾーンにあるグランド・デビルではないクリーチャーはバトルゾーンに出たターン、攻撃することができない。 バトルゾーンにあるサイバー・ムーンは「このクリーチャーはさらにシールドを1枚多くブレイクする」を得る。 「《ドラコベース》でトリプルブレイクだっ! 再びマナ武装7によって《アンファング》を装備する」 公開されていない裏向きのシールド二枚を含んだ、三枚のシールドをブレイクする。 これで複数体を止めることが出来るシールド・トリガーがなければ、ほぼ勝ち確定となる。 『シールド・トリガー、《レッドゾーン・ラッシュ》を詠唱。手札から《轟速S》を捨て、《ドラコベース》を破壊』 レッドゾーン・ラッシュ 火文明/3マナ/呪文 S・トリガー 相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。 自分の手札を1枚捨てる。 幻影のレッドゾーンによる百烈拳で、《ドラコベース》が破壊されてしまう。 装備されている《アンファング》も自動的に超次元ゾーンへと帰還した。 しかし問題はないので隆侍は、ニヤりと笑みを浮かべる。 まだアタッカーは二体残っているので、勝利が確定したのだ。 レッドゾーン側からしてみれば、アタッカーを潰したところで龍解させられてしまい、《ヴェットシュピール》の能力で《レッドゾーン》とマナ二枚が飛ばされた上に、《ヘルナーク》によってスピードアタッカーが無意味となるので、どの道詰んでいるというわけだ。 「《クリアオストリス》でシールドをダブルブレイクし、《サテライト》でトドメだ!!」
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