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俺は何も言ってない。
言う前にあいつは俺を拒否したんだ。
携帯の電源まで切って。
「まぁ、飲め」
「……」
そんなものかもしれない。
もしも、あいつが来たとしても俺はこの手にない煙草を買いに行かせるだけだったかもしれない。
で、金も払わずアイツの買ってきた煙草を吸って満足したのかもしれない。
そして、アイツもきっと何も言わないだろう。
というか、それすらあいつは面倒で嫌だったんだろう。
俺が呼べば悲鳴をあげてたタマ。
俺を頼ってたのも卒業の為仕方なく、か。
だから最後の俺の呼び出しにもシカトして……。
俺だって、あんな馬鹿猫に興味なんてねぇよ。
いずれ、あいつのことなんて綺麗に忘れてしまうだろう。
俺とあいつなんて、その程度の関係だ。
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