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須玖と別れ教室へ戻る
そこには普段とは違う光景があった。
ーお帰りなさい、お兄ちゃんー
右手に鉈、左手に包丁を構えた紫吹が居た
まずなんで紫吹が高校に居るのか
そして凶器を構えた少女
それを軽くスルーするクラスメイト
みんなの肝の座り方に俺は驚愕だ。
ーおおおお落ち着け紫吹、学校でその獲物は危険過ぎるー
ー二人きりでお弁当を食べるだけじゃ飽き足らず、毎日お弁当を作ってあげる約束、それも土日はお宅訪問……ー
なんで知ってるんだよ!
これはもう索敵とかのレベルじゃねえ
盗聴とか犯罪の匂いが……
ー制服の襟の中……フフッー
制服の襟の中?
何だそれ
俺は襟を探る
何か冷たく堅いものが手に当たる
まさかな……
それは明らかにメカメカした小物。
ーこれは恐らく盗聴器だな、思った通りだ………………じゃねぇだろ!ー
ーお兄ちゃんの事を知る為だから、仕方ないー
あ・た・ま・が…………痛い痛い痛い痛い!
そういうことをする妹なのは知ってたが
実際行動に移されるとパニック必死だ!
俺の頭は真央ちゃん並にスピンしてます。
ーで、何でまたあの女に近づいたの?ー
屋上で会った後釘を刺されたが
俺はそれを無視した為
今こんな絶望的な状況下に居る
こんな時は……
ーこの前キッチンで紫吹に言われたけど、俺も言ったよな、紫吹が疑う様な関係にはならないってー
正直に言おう
それだけが唯一の方法だ。
ーそれはあの女に言える?ー
ー大体そういうことを言う関係じゃないしな、言うだけならクラスでもどこでも言ってやるよー
紫吹は微笑み混じりに凶器をしまい
クラスから出ていった
アイツ小学校どうやって抜けて来たんだ?
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