第2章 指切りハントガール

8/22
前へ
/22ページ
次へ
ニコリ 俺は笑う 笑ってやる 笑い飛ばしてやる 自分の心が不安定でも 俺は口角を上げる。 人は知らないことが恐怖であり嫌悪だ にも関わらず知ろうとすることにさえ怯える 支離滅裂な生き物 俺はその典型かもしれない。 あっという間な学校が終わり 俺は紫吹を迎えに行き 家へと歩く。 ーまたこの前の女?ー 今日も紫吹の索敵センサーは 問題なく稼働しているようだ 鉈を真剣白羽取り出来るだろうか。 ー今日は何だかこれの気分ー はい? 紫吹はランドセルから アイスピックを取り出す。 それは雪吹姉さんの酒用の奴だ! だがそれより 素早い紫吹の細いアイスピック 俺に避けられるだろうか。 ーお兄ちゃんは何で私だけのモノにならないの? 紫吹は本気で言っている ならば俺も本気で返そう。 ー俺は俺だけのモノだ!ー 紫吹の目付きは変わらない どう対応すればいいか 獲物的に脇腹は抱え上げられない 刺されるの覚悟でってのは嫌だし どうする…… 紫吹への愛を言えば収まるんだろうが 紫吹が望んでいるのは 将来まで見越しての愛 そんな愛を無責任に言葉にする それは出来ない。 ー紫吹、前にも言ったが俺は妹達に自慢の彼氏が出来るまで、誰とも付き合わない、その意味……わかるな?ー 紫吹はアイスピックを持った手を ブラリと落とし、寂しそうな表情を浮かべる。 ー私のモノには絶対にならない?ー 紫吹も理解してくれたみたいだ 後は俺の素直な気持ちを アフターケアに追加しよう。 ーでも勘違いするな、俺は姉さんやお前達妹を本当に大事に思ってる、大好きな姉と妹だー
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加