第2章 指切りハントガール

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どうする これで納得してくれなかったら 俺の体に風穴が開くぞ 紫吹は…………泣いてる 紫吹は瞳に涙を浮かべ泣いていた。 ー嬉しいけど……嬉しいけどなんか、悲しいー 紫吹は本当に俺を好いてくれる その気持ちに答えよう、兄として。 ー紫吹、おいでー 俺は紫吹を肩車し 家へと走る 吹き付ける風が紫吹の涙を飛ばす これくらいがちょうどいい 今の紫吹の涙を拭うには 俺の手は凶器過ぎる。 まだ頬に滴が残る紫吹は 俺の頭を掴み笑いだす。 ー色んな場所があっても、此処は私だけの特等席ー そうだな 肩に乗せる(乗れる)のは紫吹だけだ まあそれも後どのくらい出来るだろうか そんな事を思うと俺の頭に アイスピックの先端が当たる。 ーいつまでもー 分かりました 心を読むのが日に日に上手くなる妹 俺は心中穏やかになろう 俺の体力が続くなら いつまでもそこに乗せてやる。
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