第2章 青き炎

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俺たちは金髪を宥め落ち着かせると、話を聞くことにした。 「で、焼死体で見つかったのはいつなんだ?」 「き、昨日の夜らしい。お前に炎の話をして疑ってたってことを話したら、あいつ憤慨しててな。確実な証拠を撮ってくるってビデオカメラ片手に出てってよ。でもそのまま帰ってこなくてよ……。心配になって警察に行ったら、焼死体が出たって聞いて、そして……」 顔が青白くなっている金髪。恐らく彼の死体を直視してしまったのだろう、その顔は恐怖に歪んでいる。するとメガネは彼に尋ねる。 「彼は誰かに恨まれていなかったか?もしかしたらその者に襲われたのかもしれないぞ?」 「いや、あの場所は気味悪いからって人がほんとに近寄らないんだ。それにあの話をしたのはお前らぐらいしかいないし……」 なるほど、とメガネが眼鏡を押し上げる。俺も色々考えていたが、ふとあることを思い出した。 「自然発火現象は?あれなら火の気がなくてもあり得るだろ」 すると金髪は首を横に振ると、こう言った。 「あいつは”燃やされたんだ”。あいつの回りも燃えていたらしいのだが、何故か”柳の木も燃えていたんだ”。あいつは柳の木から10数メートルも離れていたのに」 「……何?それはどういう事だ」 メガネが聞くと金髪は知らねぇよと答えると、 「何でも、あいつは燃えてるのにも関わらずそこから一歩も動いていなかったんだ。”何かを見ていたらしくて”、その方向を向いたまま倒れていたみたいで」 「恐らく鷺を撮影していて、そのまま焼死したということか……」 何だろうか、何か違和感を感じる。きっとこれも何かのトリックだ。科学で解決できる。しかし俺の心には何か不安のようなものがくすぶっていた。 するとメガネが立ち上がると、 「仕方ない。百聞は一見にしかず、今から現場を見に行くぞ」 「え!?あそこ、今立ち入り禁止になってるぞ?」 「何を言う。いったい何が起こっているのか、俺たちには調べる義務がある。なぁ?」 「まあそうだな、お前の友人が何故焼死したか、解明しないとな」 お前ら……と金髪は言うと、 「場所を案内してやる。ついてこい」 現場への道案内をかってでた。俺とメガネはそれについていくことにした。 外はもう暗く、月だけが変わらず夜の闇を照らしていた。
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