第1章

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 血管とは我々にとって、打算的な遺体の川なのだ。 血の川。それこそがゴーストの流される海への管。 世界は管から生まれてくる。血の管、血の川から。 「その場合は血管の流れを、血管造影検査する。 遺体である場合は、血液が流れていないから当然、 何も写らないのだから。まさしくゴーストは動き 遺体は動かない。諸君らは動くゾンビであるように。」  何か質問は?  ―― 無いなら、週末に2000字以上3000字以内で レポートを提出しておく事。以上、解散。  幽霊達は朝と共に雲散霧消してしまった。 いつかゾンビになる為に。人間になる為にやもしれぬ。  幽霊達は朝と共に雲散霧消してしまった。 いつかゾンビになる為に。人間になる為にやもしれぬ。  明日は目覚めるだろうか、新鮮な遺体になって ここでゾンビに食われるのだろうか。楽しみだ。  真実はいつだって楽しみなのだ。どれほど残酷でも。  興味があればだが。
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