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迷宮都市『ラビリド』の中心部に存在する地下迷宮。
俗にダンジョンと呼ばれるソレは、大陸の中でも謎めいた存在だ。
潜れども潜れども果てが見えず、一体何階層あるのか分かったものではない。
加えてそのダンジョンには“魔物”に似た“モンスター”と呼ばれる化物が産まれる始末。
しかも、そのモンスターは下に行けば行くほど強くなっていくのだ。
本当に摩訶不可思議な存在である。
だが、人々はそのダンジョンに恩恵を与えられていた。
モンスターを倒せば、日々の生活に役立つ魔石が手に入り。
時々落ちる、倒したモンスター特有の“ドロップアイテム”も拾える。
宝箱のような物もあれば、万病を治す薬草なんて物も生えている。
ダンジョンとは、人々の欲望が詰まりに詰まった場所。
そこに明確なる死が待っていようと、人々は冒険を繰り返すのだ。
さて、そんな夢と希望と死が満ちた触れたダンジョンに、一人の新米冒険者が潜っていた。
場所は上層の第5階層。
新米のペーペーが、やっとダンジョンという名の化物を解り始める階に。
黒髪黒目の人間の少年、レドは新米とは思えないほど意気揚々と探索していた。
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