461人が本棚に入れています
本棚に追加
この猪突猛進な少年に助言してもらって助かる。
と同時に、レドを助けたという冒険者の事が少し気になった。
ネネは料理を作りながら、彼に尋ねる。
「アンタを助けたっていう冒険者はどんな冒険者だったんだい?」
「ん?あー……紅かった」
紅い?
ネネが疑問を浮かべていると、レドはうーんと唸りながら、続けて、
「眼も髪も防具もみーんな紅かったよ。女の人で、多分ソロだと思う。それで結構強い」
レドから特徴を聞いて、ネネには一人心当たりがあった。
見た目が紅一色で、ソロの女冒険者なんかまず他にいない。
多分間違いないだろう。
「その冒険者、多分【紅蓮戦姫】だよ」
「ヴァル……なんだって?」
よく聞き取れなかった為、再度促す。
ネネは仕方なく、もう一度口を開いた。
「ヴァルキリー。
確か名前はアスカ=ベルンツボルンだったような」
「え?何で名前が二つあるの?」
不思議そうな表情で問いかけてくるレドに、やれやれこんな事も知らないのかい、という風にネネが肩をすくめると、彼に説明する。
最初のコメントを投稿しよう!