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小さな港町からケーブルフェリーに乗って、ペッリンゲという海に面した群島地帯を訪れた。
ここはフィンランド。北欧の自然が溢れる美しい国だ。
フィンランドの南部には約6500の島が集まった群島地帯がある。ペッリンゲもその1つ。
湖畔に建つ、木造で洒落た外観のB&Bに泊まった。
たっぷりと睡眠を取った朝は、目に映るもの全てがキラキラして見えた。
朝食に隣接するカフェでシナモンロールとカフェラテを頼み、オープンテラスで出来たてのシナモンロールを堪能した。
目の前に広がる湖から吹いてくる風が心地よい。
湖に向かって桟橋がせり出ている。黒猫がその上で昼寝をしていた。気持ち良さそうな様子につられて、私も桟橋へと繰り出した。
縁に腰を下ろし、履いていたスニーカーを脱ぎ、桟橋の下に広がる海面につま先を浸す。少し冷たい水が気持ちいい。風を思い切り吸い込んで、瞼を閉じる。
ちゃぷん
隣で水面に何かが投げられたような音がし、目を開いた。目を開くと、私の隣には君がいた。
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