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二人乗りの自転車はキコキコとゆっくり 涼太の家に向かった
家まで二人は何も話さなかった
それでも、お互いの気持ちは繋がっている気がしたから
沈黙の苦手な私でも こう思えるのは涼太だからだろう
家に着くと、涼太はまた温かいココアをいれてくれた
私が自販機で買ったココアは 帰る前に涼太が飲んじゃって
その代わり、特製ココアをいれてくれると約束してくれていたのだ
「涼太・・・」
涼太の着替えも終わり 落ち着いた時 私は思い出した事を打ち明けた
涼太は何も言わず
ただ 優しく私を抱きしめた
私も涼太に身を預けるように涼太の胸にピッタリ顔をつけた
暫くすると、掠れた声で涼太が
「みぃ、何があっても いざという時は俺がお前を助けるから
俺が、お前を守る
だから、何も不安になることは無いからな」
涼太の胸にピッタリと顔をつけていた私は
ココアよりも甘い涼太からの言葉と一緒に
凄くはやい涼太の鼓動を心に刻んだ
「涼ちゃん、 愛してる」
自然とその言葉が私の口からこぼれた
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