第1章

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日曜日 昨日の一件があり 昼頃に琴葉は病院に来ていた 朝にメールで指定された屋上に向かう 屋上の扉を開くと たそがれている霧都がいた 「先生。」 「ん?おー、琴葉ちゃん。ご苦労様。」 「私が悪いんですし、平気です。 これですよね?」 例の鍵を服のポケットから取り出し 霧都に渡す 「そうそう、これこれ。ありがと。」 「いえ。じゃあ、私はこれで…。」 「あぁ、待って琴葉ちゃん。」 「はい?」 「俺もうすぐあがるんだけど よかったら家に来ない?」 「は?」 ちょっとした不信感を込めて視線を送ると ははっと笑う霧都 「やらしいことなんて 考えてないから安心してよ。 ただ家で琴葉ちゃんの話題ちょっと出したらね 会ってみたいって弟達がうるさいから。 」 「…弟、達?」 複数系で言った霧都に琴葉は尋ねる 「すいません、弟何人いるんですか。」 「時雨含めて下に4人。」 「ずいぶんいるんですね。」 ということは合計5人兄弟か、と 冷静に分析している琴葉に 霧都はもう一度問いかける 「どう、予定があるとか 嫌なら無理強いはしないよ。」 「…いや、別に大丈夫ですけど。 先生が手を出すわけないですし。」 「…なんで?」 「先生、彼女いるでしょう? この前見ました。」 「はは、確かにね。」 そんなこんなで木之本家に お邪魔する事になった琴葉だった
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