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「何やってんだろ。」
少女は1人呟いた
ここは病院の屋上
ベンチに座りながら
空を見て空虚を感じていた
その空虚に不快感を抱いた
少女は横たわり目を閉じて
眠りに入っていった
…
「ん…。」
どれくらい経っただろうか
少女は目を覚ました
体に違和感を感じ見てみると
学ランらしきものがかけられていた
確実に自分のものではない
では誰が?
そう考えていた時声をかけられた
「起きた?」
びっくりしてそちらに目を向けると
近くのフェンスに寄りかかって
こちらに笑みを向けている青年がいた
「こんな所で寝てたら風邪ひくよ?」
「うん…。これ、あなたが…?」
「そ。余計なお世話だった?」
「別に。ありがとう。」
「どういたしまして。」
ふわっと微笑んだ青年につられて
少女もふわりと微かに微笑んだ
成り行きで学ランを返すと
少女は質問を投げかけた
「あなた、高校生でしょ?」
「うん、2年なんだ。君は?」
「同じ。」
「そっか!名前は?
俺は木之本時雨。」
「立花琴葉。」
「立花か!よろしく。」
「琴葉でいいよ、時雨でいい?」
「おう。」
同級生と分かり
親近感が湧いた2人は
ベンチに座り話し始めた
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