第1章

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[琴葉ちゃん 鈴のついた鍵持ってない? 家のやつなんだけどさ。 あ、家には入れたから大丈夫だよ。] 「鍵?…あ。」 鈴がついた鍵ときてピンと来た琴葉 そういえば霧都と居て診察室から出る時 自分の家の鍵と一緒に何か掴んだような 気がしたのは… そう思ってポケットの中を探ると やはり何かがある それを取り出すと鈴のついた鍵だった 「これかな。」 おそらくそうだろうと メールであったということを返信すると しばらくしてメールがきた [明日予定がないなら病院来てくれない? 鍵はそこで受け取るから。] [わかりました。すみません。] [気にしないで。それじゃあおやすみ。] [おやすみなさい。] 予定をたてて挨拶を終えると 携帯を閉じてポケットにしまう そしてすぐに途中だった料理を再開した … 所変わって木之本家 リビングには霧都と時雨がいた 「鍵あったって?」 「おう。やっぱり琴葉ちゃんが持ってた。」 「ていうか、琴葉のメアド知ってんだな。」 「…くくっ。」 心底愉快そうに笑う霧都に むっとする時雨 「なんだよ。」 「ヤキモチ?」 「っ。なわけねーだろ。」 「はいはい。」 (まーまー、赤くなっちゃって。 見てりゃわかるっつーの。) (なんで見抜かれてんだ…。) 霧都は時雨が琴葉に恋をしたのを すぐ見抜いていたのだった
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