当日

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当日

「おー、いらっしゃい!」 「お邪魔します」  あれから数日後。俺は就活という名目上一馬の家へと現れた。久々の飛行機が楽しいとか怖いとか、そんな感情は最初からなかった。それどころじゃなくて、とにかく一馬に会える嬉しさと、泊まるという理性への心配が強かったのだ。  一馬に促されて部屋へと入る。その部屋はけして広いとは言えず、だけれど一人暮らしには十分な部屋だった。ちゃんと片付けられていて、意外だなぁとか考えてみる。 「いいなぁ、一人暮らし」 「結構大変だよ、飯とか自分で作らないといけないし」  まぁコンビニで済ますけど、と一馬は豪快に、楽しそうに笑った。コンビニってお前、栄養偏るだろいつもそれじゃ。  視界に入ってしまったベッドから目を逸らす。変な妄想をしてしまいそうだ。ジャケットを脱いで煎餅みたいな座布団に腰を下ろした。そうするとお茶が出てきて一馬に礼を言う。  既に夜になった時間で、深い色のカーテンが閉じられている。 「何か食ってきた?」 「ううん」  そっか。  一馬は笑ってそう言った。 「そうだよな、飛行機乗ってたわけだし。適当に作ったもんでいい?」 「うん、ありがとう」  あらかじめ作ってあったのか、レンジで温められた美味しそうな料理たちがテーブルに並ぶ。 「適当とは」 「適当だよ、こんくらい」
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