近いのに遠くて

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数学の授業が始まると、 「宿題を集めるぞ」 先生が宿題を回収した 「ひよりん本当にありがとね」 僕は小声でひよりんに感謝し、 「うん♪」 ひよりんは頷いた さて、宿題も出した事だしこれで一安心 僕は机に伏せ、睡眠学習に入った しばらくして、 「こーちゃん、こーちゃんってば」 ひよりんが僕をつついた 「ん…なに…」 顔を上げると、 「遠峰、まさかとは思うが、寝ていた訳じゃないよな?」 教壇に立っている先生がこちらを見ていた 「も、もちろんですよ先生!!」 僕は全てを察した 「じゃあ次の問題の答えは?」 まずい、次の問題ってなんだ? 教科書すら開いていない僕には、わかるはずがなかった どうしたらいいんだ 僕が困っていると、 「こーちゃん、答えはx=4だよ」 ひよりんが小声で答えを教えてくれた 「え、x=4です!!」 僕は答え、 「正解だ」 なんとか助かりました 「ありがとうひよりん」 僕は小声で言った 「ちゃんと起きてなきゃだめだからね」 「はーい」 僕は頷いている 「はぁ…」 その光景を見ていた忍は深く溜め息をついた 昼休み、 「やっと昼休みだー」 僕は伸びをしている
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