近いのに遠くて

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私立水無月学園では、春の終わり頃に学園祭が盛大に行われる その学園祭では、各クラスから模擬店や演劇といった出し物が企画され、僕はその出し物を決めるための会議に参加していた 「ふわーあ」 僕があくびをしていると、 「こーちゃんはどれにする?」 隣の席のひよりんが話しかけてきた 「プラネタリウムとお化け屋敷、コスプレ喫茶かぁ どれが1番準備が楽かな」 僕は黒板に書かれた3つの候補を見ている 「楽さで決めるのぉ…? もう、こーちゃんは…」 ひよりんは溜め息をついた 「そう言うひよりんはどれにするの?」 「どれにしようかな」 ひよりんは口元に手を当てて考えている 「プラネタリウムはロマンチックで良さそうだし、お化け屋敷で驚かすのも面白そう それにコスプレ喫茶でコスプレするのも、恥ずかしいけど楽しそう うーん、迷っちゃうよぉ」 「ひよりんのコスプレか ちょっと見てみたいかも」 「え///」 ひよりんは顔を赤くした 「よし、コスプレ喫茶に投票しよう」 僕はコスプレ喫茶に投票し、 「じゃあ私もそうしようかな…///」 ひよりんもコスプレ喫茶に投票した クラス全員の投票が終わり、 「それではこれから開票します」 教壇にいるクラス委員長が開票を始めた
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