近いのに遠くて

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「ほら、早く起きないと遅刻しちゃうよ」 ひよりんがこちらに戻って来ると、 「起きる起きる…」 僕は布団を被った 「起きる気ないでしょ… もう、こうなったら実力行使だよ」 そう言ってひよりんは布団をめくり上げた 「うぅ…寒い…」 「起きる気になった?」 「うん…」 僕は起き上がって目を擦っている 「じゃあ、着替えたら下に降りてきてね」 ひよりんは1階に降り、仕方なく僕は制服に着替え始めた 「ちゃんと功介起きた?」 キッチンにいた母さんが降りてきたひよりんに話しかけ、 「あ、はい」 ひよりんは頷いた 「ふふ、いつもいつも起こしてもらって悪いわね」 「い、いえ、全然大丈夫です あ、あの、何かお手伝い出来る事ありますか?」 ひよりんは朝食の準備をしている母さんの所に行った 「本当? じゃあちょっと手伝ってもらおうかしら」 「はい♪」 ひよりんは母さんの隣で料理の手伝いを始めた 「ねえ日和ちゃん、功介とは最近どうなの?♪」 「えっあっ、特に何もにゃいですよ///」 ひよりんは顔を真っ赤にして噛んだ 「そっかー、進展なしかー、残念 おばさんは日和ちゃんが早くあの子と結婚して、お嫁さんに来てくれると嬉しいんだけどなー♪」 「えっと…その…///」 ひよりんはうつむいている
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