近いのに遠くて

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朝食を食べた後、 「さて、そろそろ行きますかね」 身支度を整えて家から出た 「忘れ物はないわね?」 母さんが玄関に見送りに来ている 「大丈夫大丈夫、たぶん」 「じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」 「行ってきまーす」 母さんに見送られ、僕とひよりんは学校に向かった 「今日も学校かぁ」 歩きながら僕が呟くと、 「ふふ、こーちゃんいつもそう言ってるね」 ひよりんは笑った 「だって面倒なんだもん」 「高校生なんだから仕方ないよ」 「まあね そういえば、今日の1限はなんだっけ」 「えっと、数学だよ」 「数学かぁ、また眠くなる授業だなぁ」 「そうだこーちゃん、宿題やった?」 「宿…題…」 僕はひよりんの言葉に驚きを隠せなかった なぜなら、宿題を普通に忘れていたから 「もしかして、やってないの?」 「うん…」 「もう、こーちゃんは…」 ひよりんは呆れていた 「助けてひよりん…」 僕はひよりんに手を合わせてお願いしている 「はぁ…しょうがないから見せてあげるよ」 「ありがとうひよりん!! そうと決まれば急ごう!!」 僕はひよりんの手を握り、 「こ、こーちゃん!?///」 学校に向かって走った
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