第1章

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私は今、かなり高い橋の上に居る。 しかも、ロープでぐるぐる巻きにされて、身動きが取れない状態で欄干の外側に。 欄干の内側から乗り出すようにした、黒いスーツにサングラスの男たちに、両脇を固められ、今にも下に落とされそうだ。 って言うか、私が必死に後ろ手で縛られた手で手すりを掴んでるから、まだ落ちていないだけで、彼らは私の背中や肩ををぐりぐり押して落とす気満々。 が、高所恐怖症なのか、中々思いきって押し出す事が出来ない様だ。 それでも私は嫌でも下を見る事になる。 視界に映るのは、一面の水。 海なのか河口なのかはわからないが、川の上流の橋ではなくてホッとする。 ほぼ砂利に突っ込むのと水に突っ込むのでは、恐怖心が違うもんね。 砂利とか絶対に痛いよね! って、まて。 いやいや、ホッとしてる場合じゃないよ? これだけ高いと、落ちた時の衝撃は凄い事になるよね?
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