標的─1

7/19
前へ
/1692ページ
次へ
 右の拳に溜め込んでいた気の塊を静かに放出すると、 人差し指でメガネを押し上げる。 白衣の男は笑みを浮かべたまま、 シッシッと手を振った。 「そのまま帰りなよ。 彼等もそのうち目が覚めるだろうから、 うちの連中に任せておくよ。 怪我してるようなら手当てもしておくからさ。 ただし……」  一息置いて、 白衣の男は正面に立つ男を見据える。  
/1692ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加