標的─1

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「あんまり認知されてないのね、 アンタ。 仮にもZEROのメンバーなのに」 「殆ど外には出ないからね。 引きこもりなんだよ、 俺」 「相変わらず研究ばっかやってんだ?」 「そんなとこ」  互いに笑みを浮かべ、 しばし談笑する。 澄んだ青空に、 二人の明るい声が響きわたった。  そのすぐ横ではどこからか現れた少年達が、 白衣の男が先程倒した男達の様子をうかがっている。 脈を診たり、 瞳孔を診たり。  それから少年達は互いに頷き合うと、 男達を担ぎ上げた。 「リーダーを聞き出します」 「うん。 くれぐれも手荒な真似はしないようにね」 「努力します」  その物言いがなんだかおかしくて、 白衣の男は声をあげて笑った。  
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