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男は頭上に広がる青空を見上げた。
そこに浮かべるのは、
若干の憂いを帯びた笑み。
その頬を一陣の風が掠め、
男はポツリと呟いた。
「とりあえずは博士の息子を追わなきゃね……」
「なら私の出番でしょ?」
「うわっ!?」
ひょこっと目の前に現れたのは、
先程の情報屋。
あの場で別れたはず彼女がまさかついて来ているとは思わなくて、
白衣の男は声と共に思い切り目を見開いた。
「びっくりした……驚かさないでよ」
「驚かすつもりなんてなかったわよ。
そんな事より、
それこそ私の出番でしょ?」
「出番って……」
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