第1章

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「で?付き合うことになったと?」 「うん」 「そりゃよかった。おめでとう」 「ありがとう」 「なじられたら生きる目標がなくなるとか言ってたけど、どうすんの?なじられたんでしょ?」 「なじってねーよ」 斗貴子の背後から現れた太朗さん。 ああ、今日も素敵です。 「一生なじらねーからな」 そう言って、私の頭をポンとした。 イケメン最高!ああ、でもなじって貰えないのはちょっとさみしいかも。 「よくこんなのと付き合う気になれましたね」 「こんなんだからいいんだろ」 「変態には変態しか寄ってこないって事ですね」 斗貴子がそうまとめた。 変態じゃないし! 「でもイケメンで良かったですね。じゃなきゃ見向きもしてないですよ」 「顔に感謝だな」 「顔だけじゃないですよ!体も最高です!」 「アホ」 太朗さんと斗貴子に同時に言われる。 アホでもなんでもいいもん! 「今日も一緒に帰りましょうね?」 「俺残業」 「えーーーーーー」 「つーことで、待ってろ」 そう言って取り出したのは太朗さんちの鍵。 「おとなしく待ってろよ」 なじられたいけれど、でも優しくしてもらうのも嬉しいかもしれない。 まぁ、どっちにしても太朗さんが一番のイケメンで太朗さんしか目に入ってないから、優しくても優しくなくてもいいや。 だって、アナタのトリコだもん。 fin
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