第1章

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二時間目の休み時間に、中田愛美がぼくの机に手を付いて言った 「ねえ真琴ちゃん。後ろのセックスの仕方教えて」 通称“ヤリマン”の愛美の綺麗な顔を、内心で大汗かきつつ見詰め返す 「どうしたの。新しい男の要望かな?」 「うん。半分当たり」 「半分?」 男の要望以外に、一体何があるというのか ストレートの髪をかき上げ 頷きながら、ぼくの後ろの席の椅子を勝手に引き、長く細い足を組んで座った 「真琴ちゃんを手本にしてさ、女の子も視野に入れようと思って」 愛美の望みはただ一つ 恋をしたい!  男をとっかえひっかえするのも、人を好きになったことがないから 違った。じゃあ、次の男 ああ、この人も違う 告白を断らず付き合ってるうちに、ヤリマンの異名を頂戴したと笑っていた 「相手は決まってんの」 「ううん。でも、まずは慣れた子からと思って、蓮川恵理とか良さそうじゃない?」 ・・・・・・・・・恵理かぁ 女子トイレに、ぼくを連れ込んだ主犯のレズっ子 レズっ子に襲われたのか・・・・・・ 一時期は落ち込んでいたけど、最近開き直った 女子の輪に入り、恵理とも仲良くしてる 話して分かったことは、おっさんより助平だってこと 「だったら、ぼくに聞く必要ないと思うんだけど」 恵理に、教えて貰えばいい 「今の男は早漏で、勃たなくなるのよ。前立腺刺激する時ってさ、浣腸ってするの?」 ・・・・・・・・・愛美 少しは恥じらいを持って、聞いてくれないかな 「ぼくはしない。ゴムつければ平気だよ」 普通に答えようと思ったのに、蚊の鳴くような声が出た 愛美の形の良い指が、男の中に入っていくのを想像してしまい 恥ずかしさで、カァッと顔が熱くなった
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