第2章

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時間にすれば、数秒 見せて欲しい 見せて欲しい 見せて欲しい ぼくの頭の中で、5回以上再生された ーーー幸せすぎるーーー 夢心地の中、ぐっと拳を握り込んだ 胸いっぱいに広がる愛しさを込めて、ぼくを見下ろす圭介を・・・・・・・・・・・ 「ええーー! いつの間に!?」 下半身がスースーする 縮こまって存在すら危うい状態になってるぼくのお魚ソーセージに、顔を近付け 「可愛い・・・・・・。マコらしい色」 感極まった声でうっとり言った 恥ずかしい!  熱を帯びた瞳をした圭介を正視出来なくて、片腕を顔に乗せて視界を閉鎖 「うわ、先端ピンク。ヤバ・・・・・・ッ」 ぼくの耳、少し閉じてなさい! 圭介の熱い吐息、ほうっと嬉しそうに吐く息 小さな小さな 《喰いてえ》 呟きさえも拾ってしまう 顔よりも、耳を塞ぐべきだったと思い直して、両耳に手を置いた 「ヤベ、よだれが」 《ジュル》 ゴクッ、生々しく響く唾液を飲み込む音 耳、塞がなきゃ良かった 鋭敏になった聴覚を後悔しても、もう遅い ドク、ドク、ドク 圭介の鼓動まで拾い出したぼくの耳から、手を離した 「ごめん。見るだけは無理、マコを触りたい」 真剣に問いかけてくるのが、生真面目で律儀な圭介らしくて好き 閉じていた目を、ゆっくり開いて あー、もう! なに、その表情 欲望を帯びた圭介の、強い眼差しにドキドキする 真っ赤に染まる顔を横に向け、頷いた 「ありがとう、マコ」 そっと伸ばされた手は、宝物を扱うように丁寧で ・・・・・・圭介 感極まったぼくは、涙を我慢出来ない 「柔らかい。これ絶対違う。俺と同じ物じゃない。綺麗で、凄ェそそる」 男として、小さいのは嫌だった 一生童貞のレッテルや憐れみの視線を感じて、悔しい思いをしてたけど 圭介が喜んでくれるなら、もういい 小さいままでも、憐れに思われても平気 「チュッ」 「ッ!? うっっひゃあああ」 「ヤベェって、反応まで可愛いすぎ」 キキキキ、キスしたーーー! ぼくの先っぽに、チュッて ひゅるるるる、ドッカーン 許容範囲を超えすぎたぼくの脳が爆発して、ふぅっと意識が遠退いていく
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