第1章

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いつ誰が来るか分からない状況で始めたのは、アンタだろう 人が近くに居なくても 校舎の窓から、誰かが見てるかもしれないスリルに 「ふ・・・・・・ぅ、ん」 敏感になっていく 「マコ。気持ち悦いか」 すうっと指先を滑らせ、下に這いおりてきた ズボンの布ごしに撫で回され、僅かな刺激に腰が跳ねる (ヤバ・・・・・・っ、い) 狼狽しても遅い 《ジュッ》 自分の肉体の先から、熱いものが弾け出た 薄い布2枚では吸収出来ず ツーっと、太ももを伝い流れ落ちてくる あー、糞 昨夜、抜けば良かった 「濡れたな。どうだ? 田口は止めて、俺ん家来いよ。車で送迎してやる」 鎖骨辺りに息がかかり、顎と肩を響先生の髪がくすぐって 「痛ーーーっ!」 ピリッとした痛みに、仰け反った 噛んだ? 今、噛んだよね 響先生を睨んで、後悔した 嫉妬に燃える猛々しい双眸に、うっかりときめいてしまったから 「約束したから無理。それに、ズボンは自転車乗れば隠せるし」 臭いは・・・・・・誤魔化せないけどさ 「ふうん」 舌打ちして、乱れた髪を手櫛で整えてくれた 優しいんだよねえ 強引な抱き方してくるけど、ハンサムで格好いい 「明日」 「ん? 明日って、何」 「上書きする。覚悟して学校来い」 響先生の顔が近付いて、ゆっくり目を閉じた 高校に入学して半年、途切れることなく続く関係に焦りはある いい加減響先生と友樹のどちらかを、選ばないとな
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