第3章

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「風紀・・・・・・か。なあ、マコ」 「なに?」 ぼくをじっと見る圭介の手が、頬に触れた 少し不機嫌な彼の目に、びくびくしてしまう 「友達だと聞いていても、嫉妬する。マコを抱いた男に」 う、嬉しい・・・・・・ 嬉しすぎて、困った熱が湧き出てきた 息のかかる額、手が触れる頬を通して全身に広がっていく熱 マズい、欲情した 潤んでると分かる目を逸らして 熱に震える体を、圭介から離そうと一歩後ろに下がった あれ? おかしい 頬にある手が離れていかない 俯いたぼくの目に映ったのは、スニーカーではなく白い靴下 膝を曲げ屈み込んだ圭介の視線がぼくを捉え、動けない 重なる圭介の唇とぼくの唇 すぐに離れていくと思った唇は、離れないまま舌が侵入してくる 「ん・・・・・・、んぁ」 彼の舌に舌を絡め取られ、 熱の籠もった息が漏れていく 嫌・・・・・・、圭介に淫乱だと思われたくない 逃げようとした体は、腰に回された手に阻まれた 彼の固くなった物が触れて、羞恥心と恥じらいが吹き飛んでいく 駄目! 冷静になれ 「マコ。こんな表情されて、帰る男がいると思ってるのか」 苛立ちと欲情を含んだ声に、じわっと下着が濡れた もう、無理 欲望を我慢出来ない 「抱いて・・・・・・っ、圭介」 「ああ、喰わせて貰う」 獰猛な欲を露わにした顔で、頷いた 荒々しく服を脱ぎ捨てた圭介の、余裕のない荒い息 圭介の指先がスウェットのゴムにかかり、双丘を撫で回しながらズボンを下ろしていく 蕾に当てられた指が、ぐっと内側に入ったきた 「あう・・・・・・あはあ・・・・・・」 「想像してたマコより、本物のが色っぽい。堪んねぇ」 舌なめずりした圭介が、見ているだけでゾクリとする顔で笑った ぼくも、ぼくも想像してたよ 圭介の手はどんな風に、触れるのかって 目の前が熱くなっていく間にも、指は増えていく 「けい・・・・・・す、け」 回らない舌で愛しい人の名を呼ぶと、少しだけ指の動きが乱暴になった それでも、荒く息を吐いて 優しく髪を撫でてくれる 好き、好き、大好き
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