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「祠の件は何か分かったのか?」
「さっぱりよ」
光太郎の問いに美香は肩を竦める。
「光太郎が持ってた情報を考えると……私の力だけじゃ無理よ」
「1人は何とか連絡着くが……やっぱ“あいつ”をふんづかまえなきゃヤバいよな」
「多分、ね。これはある意味でピンチよ。これまで普通で過ごせているのが不思議な位なんだから」
光太郎達が懸念する事項は『魔法大会』の出来事だ。
あの時、沙姫は宝城華林(ほうじょうかりん)という魔法使いと戦う必要があった。
なのに……だ。沙姫はそれを満たせずにいる。
いつか、ほぼ間違いなく『この世界』に不穏な陰が落ちると予測している。
それを除外する為にも、一刻も早くにやらなくてはならない事がある。
「引き続きこっちでも何とか出来ないか探ってみるわ」
「俺の方も色々と聞いて回ってみる」
何も分かる事なく光太郎は帰宅した。
翌日は学校の為、真っ直ぐに帰路に着く。
家で深夜アニメを消化し、ご飯を食べて、寝る――いつものサイクルをした。
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