第1章

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「じゃあ俺も、かな。俺も美冬とキスしたら何かが変わるんじゃないかって微かに期待したし。それに、美冬と信汰に対する嫉妬の気持ちが抑えきれなくなった。俺の気持ちも知らずに美冬を好きになった信汰と、そんな信汰に想われている美冬にな。だから利用したんだ。俺って最低だな……」 クリスマス前、信汰はまだ美冬と清い交際だとか言ってた。 信汰が想いを寄せている美冬のファーストキスの相手は俺だって、優越感を感じたりして…。 そうとう俺、屈折してるよな。 信汰のことを好きでいる資格なんて俺にはあるのか? 「私、初めてが秀一で良かったって思ってるよ。お互いに素直じゃなかったけどね。秀一は、私の初恋の人だから、嬉しかった。だからもう………忘れるよ」
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