第2章

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「あーあ、行っちゃったね」 空港の屋上で、秀一を乗せた飛行機を見送る信ちゃんと私。 大学の入学式の翌日、秀一はアメリカに旅立っていった。 慈愛大学の姉妹校がNYにあって、2年間留学するらしい。 スポーツトレーナーを目指す秀一にとって、亮パパのNY赴任はまたとないチャンスだから。 2年間なんてあっという間だよね、きっと。 「なぁ、よかったのか?美冬。ヒデのこと本当は引き止めたかったんじゃないのか?」 「もう、まだ言ってるの?信ちゃん。私は盛大にフラれたんだから!気持ちを伝えられてスッキリしたからいいの」 強がってなんかないよ、本当だもん。 そんなことよりも私が気になってるのは、秀一の想い。
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