6人が本棚に入れています
本棚に追加
「あーあ、行っちゃったね」
空港の屋上で、秀一を乗せた飛行機を見送る信ちゃんと私。
大学の入学式の翌日、秀一はアメリカに旅立っていった。
慈愛大学の姉妹校がNYにあって、2年間留学するらしい。
スポーツトレーナーを目指す秀一にとって、亮パパのNY赴任はまたとないチャンスだから。
2年間なんてあっという間だよね、きっと。
「なぁ、よかったのか?美冬。ヒデのこと本当は引き止めたかったんじゃないのか?」
「もう、まだ言ってるの?信ちゃん。私は盛大にフラれたんだから!気持ちを伝えられてスッキリしたからいいの」
強がってなんかないよ、本当だもん。
そんなことよりも私が気になってるのは、秀一の想い。
最初のコメントを投稿しよう!