マカロンパーティ

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空まで赤く染まり、ついに自分たちの身も危なくなってきたとき、それは現れた。 「おオオぉおォォン」 犬の遠吠えに似た、あるいはサイレンに似た音が炎の森をゆらす。 ゼリーのみずうみからキリンのような長い首が現れた。それはエメラルドグリーンのアメ細工でできていた。 「ネッシー?」 少女がつぶやくと、ベージュが教えてくれた。 「あれは森のヌシさね」 もう一度、ヌシは雄叫びを上げる。 すると、その声に呼応するようにみずうみがふくれる。 スライムにも似たゼリーのみずうみは、上に上にむくむくとふくれていく。やがて、自分自身の重みにたえきれなくなると、それははれつするように波打って辺りに広がった。 ゼリーにのまれたところはたちまち火が消えて、草も、木も、生き物のなきがらも、大きなほんりゅうにさらわれていく。 まるで全ての過ちを洗い流してくれているみたいだ。きっと、そうやってこの涙も洗い流してくれるのだろう。 ゼリーは少女たちものみこんだ。ゴポンという音が耳を打つと、マカロンの小人は少女の周りから連れ去られていった。 意識が遠のく。 彼らにはまた会えると思った。こんきょも、しょうこも無いけれど。 そのまま少女は気を失った。
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