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「悪い」
湯をはってやってる時間はねえ。
シャワーの温度を確かめると頭からぶちまけた。
「寒いか?」
聞きながらまた服に手をかける。
湯で浮いた分脱がしやすくなった。
「お前、ひょろいな」
嘘だ。
露わになった白い肌に
欲情しないわけがない。
「まだ」
「寒いのか」
返事はなかった。
その代わりに手を伸ばしてきて俺にはり付いたTシャツを脱がそうとするお前を
俺はどう判断すればいい。
「お前の方が冷たい」
「俺はいいから、お前が」
熱があるのはお前なんだから。
言っても聞かないお前の前で
結局俺は
自分で服を脱ぎ捨てた。
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