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俺が呆れていると、玄関でドアが開く音がする。
舞が入って来たらしい。
「おやつ持って来たよ~。あれ?お客さん?」
舞の手には、お皿に山盛りのおいしそうなクッキーがあった。
俺が話しかけるよりも早く、浮羽が舞に食いついた。
「おお!貴方が舞さんですか。思っていたよりも可愛い!」
「え?ああ、ありがとう…。」
舞が苦笑いで応える。
そう言ってる浮羽の目は、これでもかと言うほど光っていた。
「敬介、この子誰?」
舞が俺に助け舟を求める。
「クロの助手希望だとさ。」
「助手ね…。」
すると今まで黙っていたクロがいきなり声を上げる。
「よし、出来た。」
「ん?出来たって何がだよ?」
俺達はクロのほうに集まる。
「暗号作ってみた。これを敬介君と浮羽君で競争して解いてもらおうかなってね。浮羽君が先に解けたら助手にしてあげよう。」
クロは手に持っていた紙を机に置く。
その上には、クロがボールペンでこう書いていた。
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