epilogue

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私を見つめる世良の目に、甘い熱を感じる。 それが、嬉しくて。 なのに、急に緊張してきて。 「……」 言葉が上手く出てこなくて、私はぎこちなく頷いた。 そのまま、膝の上に握りしめた自分の手に視線を落としたら、世良の手が、そっと私の腕を掴んだ。 近づいてくる、世良の気配。 おずおずと、視線を上げたら、世良がすぐ目の前で、フッと笑った。 つられて、私も笑う。 そのまま、世良がそっと、私の唇に唇を重ねた。 触れるだけの、短いキス。 「……どお?」 照れた顔をしてそんなことを聞くから、私はまた笑ってしまった。 「お前が思ってるほど、大学生なんて大人じゃねえよ」 世良が拗ねたようにそう言って、膝の上の私の左手を取った。 私の手のひらを、世良が自分の胸に当てる。 「ほら、中学生相手にドキドキしてる」 世良の心臓が本当にドキドキしているかどうかは分からなかったけど。 嬉しくて、愛しくて、私の胸は本当にドキドキしていて。 「で、どうだった?」 世良はよっぽど気になるのか、もう一度私に聞いたけど。 2度目のキスの感想は。 教えてあげない。 ---END
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