0人が本棚に入れています
本棚に追加
あの制服…。
うちのか。
自然の灯火が消え去った空は薄暗く。
向かってくる者達の顔を見えなくしている。
ざわざわと内側で感じた嫌な感覚は、私の足を一歩後ろへ引かせていた。
とりあえず、…離れよう。
「くーるーみーちゃん」
振り返った先で、女の先輩が私を待ち構えていた。
恐ろしく冷たい笑顔を向けて、そこにいた。
「聞いたよ?
隆次のことバカにしたんだって?
…あれ、ウチの彼氏の弟なんだよねえ
あーなんかもう…いい加減大人しくしようか?」
普段、私と歩羽を「うぜえ」と罵る人だった。
良く思ってないんだって事は重々把握していた。
だから、出来る限りこの人にだけは関わらないようにしてきたはずなのに。
後ろから先程の男子高校生が掛けて来た。
もうこの時点で予想は付いてる。
私をシメようとしてるんだって。
「子供は何人欲しいかなあ?
…くるみちゃん」
最初のコメントを投稿しよう!