私の存在証明

3/14
前へ
/16ページ
次へ
私の名前は栗原くるみ。 何の取り柄もない極普通の女子高生。 もう少し自分の事を話そうかと思ったが、言う事もない。 1つだけ言うなれば、趣味は人をバカにすることくらい。 今、最低な奴って思った? はは。 良いんじゃない? 生憎私は人に好かれようとは思っていない。 皆に嫌われようとこの性格を変える気もない。 ちなみに隣で馬鹿笑いしているのは親友の歩羽(あゆは)。 この子もまた私と同じ趣味の持ち主だ。 「栗原!佐伯! 授業に参加しないなら出て行け!!」 いい子ちゃんなクラスメイトの真似をして野次を入れていると、体育教師がそう叫んだ。 汚らしい顔を歪めている所を見ると、結構マジっぽい。 私は直ぐに立ち上がり、お尻をぱんぱんと叩いて歩羽を見遣る。 歩羽も続いて立ち上がり、大口を開けて笑いを溢した。 「おっこっらっれったー!」 「あはは!! だが反省はしてない!」 「そりゃそうでしょ!? 反省するとこなくね?」 仲良く一緒に歩き出し、校舎へ向かう。 その道程でも笑いは絶えず。 他の生徒達は怪訝な顔付きをしていた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加