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「くそっ……!」
まっとうに生きている奴にオレが負けるはずがないと、そう考えていた。
地獄の底も知らないような奴にオレが負けるはずがないと、そう考えていた。
心のどこかで妬みを感じていたのかもしれない。そのせいで思考が狂ってしまっていたとしたら。
戦う前からオレは負けていたということだ。
認めるか。
認めるか、そんな事実……! ぬくぬくと育った奴なんかに負けてたまるか! オレの存在理由を……消されてたまるかっ!
戦うためだけに生きてきた。
捨て子を集めて暗殺者に仕立て上げる組織でオレは育った。
組織が資金難になりあっさり見捨てられてからは、雇われの仕事人として生きてきた。
汚い仕事に何度も手を染めてきた。死にかけたことも数え切れない。
勝たなければ誰も認めてはくれなかった。
勝たなければ、オレがここにいることを証明することができなかった。
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